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月山富田城のお殿様 塩冶掃部介にまつわる話4

つづき。


宗右衛門の死を知った左門と母は

その夜を泣き明かしました。



翌日、左門は旅じたくを整えました。

「母上、兄上は信義を貫く素晴らしいお人でした。

 私も信義のため、出雲国に向かい兄上の遺骨を葬りたく思います。

 しばらくお暇をいただきます。どうかお体を大切に・・・。」


「左門や、どうか早く帰って来ておくれ。

 今日を今生の別れとはしたくないですよ。」


左門は涙をぬぐって旅立ちました。


ひたすら兄を思い、歩き続けることで

道中の苦痛は感じられませんでした。


そして十日経ち、出雲の富田城にたどり着きました。


左門は真っ先に宗右衛門の従兄 赤穴丹治を訪ねます。

迎え入れた丹治に左門が旅の目的を話しました。


丹治は驚き、どうして宗右衛門の死を知ることができたのか

左門に聞きました。


左門はあの夜の出来事を話しました。

そして丹治に詰め寄ります。

「兄上は塩冶殿への忠義から尼子には仕えませんでした。

 私との約束も信義のため死をもって果たしました。


 ところが貴殿は塩冶殿を捨て、尼子に下り

 さらには身内の宗右衛門を捕えてしまった。

 とても義を重んじる武士のあるべき姿とは思えませぬ。


 兄上がこのような地にとどまれるはずはありません。
 
 何より義を重んじる兄上が!

 私は兄上のように信義のためにここまで来ました。

 貴殿は汚名を残すべきです。不義のために!」


そう言い放つと、刀を抜き丹治に浴びせました。

丹治は身構える間もなく、左門の足元に崩れ落ちました。

左門は身をひるがえすと、瞬く間にその場を逃げ去りました。


間もなく尼子経久にもこの出来事が伝わりましたが、

兄弟の信義の篤さに感銘を受け、追手を差し向けることはありませんでした。



ああ、軽薄な者とは親交を結ぶものではないものです。



            終

雨月物語 菊花の約より





つづく。







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