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金屋子神のお話 その3

つづき。


安部正重に鉄を造るように告げた金屋子神は

鉄づくりをするための「たたら場」を造り始めました。

その手伝いに75柱(柱:神様の単位)の子供の神様がやってきました。


75柱の神様たちは75種類の仕事に必要な道具を作りました。

始めのうちは何もわからない人間のために、

神様たちは村下(親方)となって指導しました。


炉の周りは、

金屋子神・木の神・日の神・月の神が、東西南北の方向を見守ります。

他にも

火事から守る神・風を送る神・道具の神など

たくさんの神様が「たたら場」を造る為に集まりました。


金屋子神は出雲国に「たたら場」をたくさん造りました。

金屋子神が訪れると、

どこの「たたら」でも良い鉄がいくらでも造り出されたので

人々は金屋子神をたたらの神として崇めることになりました。



金屋子神についてはいろいろ言われています。

女嫌いの女の神様。

炎のせいで片目になった男の神様。

「犬」と「麻」が嫌い。

金屋子神は犬に追いかけられて

みかんの木に逃げ延びたことから、犬が嫌いになったようです。

また、たたらの村下が麻につまづいて死んでしまったから

麻が嫌いになったともいわれています。


金屋子神は死んでしまった村下の死体をたたら場に立てるよう

人々に言いつけました。

すると、良い鉄が生み出されるようになりました。

死体が好きな変わった神様でもあります。




科学技術が進歩し、たたら場が姿を消した今、

金屋子神はその役目を終え

人びとの生活を静かに見守っているのかもしれません。




おわり


【 島根県安来観光サイト 】金屋子神話 

を参考にさせていただきました。

234.gif








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金屋子神のお話 その2

つづき。


播磨国を飛び立った金屋子神は、西へ、西へと向かいました。

そして、出雲国までやってきました。


空から鉄づくりによい土地を探していると

ある場所が目につきました。


そこは、

鉄の元となる、砂鉄がたくさんありました。

炎を強くする、木炭がたくさんありました。

炉をつくる、よい粘土がたくさんありました。


ここならば素晴らしい鉄が生み出せる、と考え

金屋子神はこの地の桂の木に降り立ちました。


そこには一人の男がいました。

男は 安部正重 といいました。


いつものように犬たちと山へ狩りに出ていると

突然犬たちがおびえたように吠えだしました。

何ごとかと、犬たちが見つめる方に目をやると

木の上に人の姿が見えました。

それは神々しい光を放っていました。


正重は「あなたは神様なのですか?何をなさっているのでしょう?」

犬をなだめながら問いかけました。


「わたしは金屋子神です。
 
 この地に鉄づくりを広めるためにやってまいりました。

 あなた方は鉄づくりを始めなさい。

 わたしが力を与えましょう。」


お告げを受けた正重は、村一番の長者 長田兵部 に相談しました。

2人は最初にお宮を建てることにしました。

金屋子神の降り立った桂の木のとなりに建てました。


正重はそのお宮の宮司になり、金屋子神のお世話をすることにしました。

兵部は「たたら」の村下(親方)になり、鉄づくりを指導することにしました。




つづく。









金屋子神のお話 その1

先日、金屋子神社のことを御紹介しました。

金屋子神についてもちょっと調べてみたので

伝説についてお話してみましょうか。



むかし、むかし、播磨国の山奥に小さな村がありました。


ある年の夏のことです。

その夏は何日も雨が降りませんでした。

このままでは川の水も干上がってしまいます。

そうなると、田んぼや畑の作物も枯れてしまいます。


どうすることもできない村人たちは

神様にお願いすることにしました。


村中の人たちが山に集まり

火を焚いて神様を呼び、一生懸命お祈りをしました。

「神様、どうか雨を降らせて下さい。

 このままではワシらは死んでしまします。」


すると、あたりは次第に暗くなり空一面を雲が覆い尽くしました。

ポツリ、ポツリ。

天からしずくが落ちてきたかと思うと

あっという間に大雨が降ってきました。


「雨じゃ、雨じゃ。」と村人は大喜びです。

ずぶぬれになって踊っていました。


そんな中、神様は村おさにだけ姿を現しました。

村おさは神様にお礼を言いました。

「神様、ありがとうございます。

 これで作物が枯れずにすみます。

 ワシらの願いをかなえてくれたあなたはどなた様でしょうか?」


神様は「わたしは金山彦天目一個神(カナヤマヒコアメノマヒトツノカミ)です。

    わたしは金屋子の神です。

    わたしはこの地で雨を降らせ、人々を見守ってきました。

    わたしには次なる役目があります。
  
    わたしは行かなければなりません・・・

    遠い西の地に・・・

    鉄の道具の作り方を人々に教えるために・・・」


そう言うと、シラサギに乗り空高く舞い上がって

飛んで行ってしまいました。




つづく。